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占星学について思うこと 魚座から水瓶座へ

 「星占いは迷信だ」と言う人がいる。

 TVや雑誌でおまけについてくる「今日の運勢」みたいなものは、確かにたわいないと言われても仕方ない。太陽宮(「あなたは何座」という時のあれ)で、「今日の運勢」や「恋の相性」を断言する決めつけに、いいかげんさを感じる人は多いだろう。

 私もあんなものは当たる方が不思議だと思う。

 すべての人の運勢が12種類に分けられるほど、人間も人生もシンプルなものではない。こういった極度に単純化された「星占い」の類いと、本来の「占星学」は、はるかにかけ離れたものだ。

 占星学は、三千年以上の歴史をかけて発達してきた、体系的な人間理解と経験的、統計的データの積み重ねからなるもので、人間理解の方法論としては、深層心理学やユング派心理学とつながる部分もある。

 「星占いは迷信」と決めてしまう人は、ほとんどの場合、体系だった占星学の全体や、その奥行きのある人間理解の方法論などを学んだことはないのではないかと思う。

 もう少し踏み込んで「惑星の位置や角度が、人間の性格や運命に影響を与えるなんて信じられない」という人もいる。

 私も「惑星の位置や角度が、引力とか何らかの物理的なメカニズムを通して人間に影響を与える」といったストレートな因果論を信じているわけでもない。

 むしろ、占星図に描かれる惑星の位置や角度といった様相は、われわれが生まれ持ってきた傾向性を共時性に示す、いわば「象徴的な魂の地図」として捕らえている。

 「どうしてそういう対応関係があるのか」と訊かれたら、それが宇宙の仕組みのようだと答えるしかない。

 アルケミー(精神的錬金術)の第一原則「As above, so below(天上にあるがごときに、地にもあり)」の言葉からも知られるように、アルケミストとは、この宇宙の仕組み(法則性)を確信し、それをもとに生きる人々のことだ。

 古代には、天文学と占星学は分割されていなかった。近代化学(Chemistry、ケミストリー)が中世の錬金術(Alchemy、アルケミー)から派生したのと同じように、近代天文学は、古代の天文占星学の子孫だ。

 古代の人々は経験的に星回りと人間の性格や行動、社会的事象などの相関関係に気づき、天文占星学者たちはそのデータを集め、体系づけてきた。

 時の支配者は治政に、一般の人々は農作に、その他さまざまな領域でその知恵を借り、現実的な結果を得られることで占星学を支持し、支えてきた。その結果として、長い歴史をもった現代の占星学が存在するという事実がある。

 社会科学とは、「法や国家、政治、経済などの社会的諸事象を科学的方法による観察・分析・考察を基にして、客観的法則性を把握し、各分野ごとの系統的認識を作り上げた学問」である(Wikipedia)。

 社会的事象を客観的に観察、分析し、法則性を抽出して系統的な理解にまとめてきたという意味では、占星学は社会科学と同じ足場に立つ。

 そして学問としての歴史の長さにおいては、ほとんどの社会科学の分野に優る。占星学には、何千年もの間に蓄積されてきた統計データがある。

 古代バビロニア、エジプト、インド、中国をはじめ、中南米でも、世界のあらゆる土地で人々は、天=惑星(ほし)と地=人間社会の相関関係に気づいて、データを集め続けた。そのいわば経験値と統計的なデータの集積が、体系としての占星学だ。

 ここまで書いてきたが、私自身は占星学の専門家ではない。天文歴も繰(く)るし、惑星の位置や角度も読むが、私にとっての占星学との関わりは、あくまでアルケミストの視点と立場からだ。

 

アーキタイプとしての黄道十二星座

 黄道十二星座や惑星には、ユング心理学でいう「アーキタイプ(元型)」としての側面もある。

 アーキタイプは、人類の普遍的無意識(集合深層意識)の中に存在する。それ自体は「力動の作用点」であるが、心的エネルギーを通して人の意識や自我に影響を与えるとされ、それが心に働きかける時、しばしば特定の「像(イメージ)」として顕れる。

 世界各地の神話や宗教、伝説などには、とてもよく似たイメージやキャラクター(登場人物)、あるいは物語のパターンがあることが、神話学者や民族学者によって知られている。

 ユング心理学では、これは、そのもとになるアーキタイプ(元型)が人類の普遍的無意識に存在し、共有されるからだと理解する。 アーキタイプ的イメージは、部族や民族に共有される心的イメージや、個人の夢にもあらわれる。

 ユング心理学で扱われるアーキタイプには、「英雄」「老賢者(知恵者)」「太母(母なる生命原理)」「トリックスター(いたずら者)」「アニマ(内面の女性)/アニムス(内面の男性)」「永遠の少年/少女」などがある。

 アーキタイプやアーキタイプ的象徴(シンボル)は、集めると事典になるくらいたくさんがあるが、ヒーリングに関係するところでは「ヒーラー」「傷ついた癒し手」や「救出者」。また「魔術師」「アルケミスト(魂や物質の変容をもたらす者)」などもアーキタイプとして見ることができる。

 黄道十二星座も、これらと並ぶアーキタイプ的な働きをもつ。またギリシャ神話の神々は古典的なアーキタイプ像をなすが、占星学で用いられる惑星の性質は、これらの神々のアーキタイプ的性質に帰属されている。

 私自身の視点からは、フラワーエッセンスで扱う花やエッセンスの定義像もまたアーキタイプである。

 自分やクライアントのためにフラワーエッセンスを選ぶ作業は、花と人間の魂の間で共有され、あるいは共振しあうアーキタイプ像を探し当てることだ。

 

☆ アーキタイプ(元型)について、より深く理解したい人は(推薦書席)...

 ・『錬金術と無意識の心理学』C. G. ユング

 ・『元型論』C. G. ユング

 

時代のアーキタイプ:魚座から水瓶座へ

 さて、この十二星座のアーキタイプを民族、国や時代などに当てはめて理解と分析を行うことも、占星学では行われてきた。

 時代のアーキタイプは、天の春分点にどの黄道十二星座が位置するかで決まる。春分点は約2000年に30度=星座1つ分移動するので、社会は2000年あまりの時代期間にわたり、1つの星座のアーキタイプ的テーマや特徴に沿って展開するという理解になる。

 現在はこの春分点がちょうど魚座と水瓶座の境目にあって、水瓶座に移行するあたりにあるので、「魚座から水瓶座の時代への移行期」という言い方をする。

 1960年代にはやった「水瓶座の時代(Age of Aquarius)」という歌や、1980年代にポピュラーになった「水瓶座革命」なんて本のタイトルもここから来ている。

 私は1990年頃から、「訪れつつある水瓶座の時代」という視点で時代や社会現象、社会の変化などを観察してきたし、講座や記事の執筆も行ってきた。

 その経験から、この目まぐるしく変化する時期に、去りつつある魚座の要素(社会の中で壊れ、また失われてゆくだろう要素)と、訪れつつある水瓶座の要素(新しい世代や社会の中に形をとりつつある要素)について理解することは、自分自身と社会の行く先について理解を深め、より賢明で効率良く生きていくために役立つと考えている。

エネルギーの海 スピリット通信』2008年2月5日号(vol. 17)

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