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June 26, 2005

フォスター植物園(ホノルル)

 日本での長い過密スケジュールを終えて、ホノルルに戻る。

 アパートが決まってからすぐカリフォルニアに向かい、折り返してそのまま日本で夏を過ごしたので、4日以上のまとまった時間をここで過ごすのは、実は初めて。

 何しろ7月にハワイに住所を移してからまだ一度も海に入っていない。

 たまっていた山のような雑務に手を着けながら、合間を見てトレッキングの計画を練る。

 ハワイの植物との付き合いを始めるのに、まず手始めにオアフで一番古いというフォスター植物園に出かけてみよう。

 地図で場所を調べたら、歩いて5分のところにあることを発見(笑)。チャイナタウンからアパートに向かって帰る時、「向こうに見える大きな森は何だろう」と思って眺めていたのが、どうもそれらしい。

 園内は土曜日だというのに人気もなく、樹齢数百年をゆうに超えていそうな巨大なバオバブから、たくさんの熱帯性植物や樹木、ハーブガーデンなどの間を静かに散策することができた。

 日本では温室の中でしか見られないたくさんの種類のランが、ごく普通の植物のようにそこここで鮮やかな花を咲かせているのもハワイらしい。

 陰影のあるイギリスの気候で育ったイングリッシュ・レメディ(バック・エッセンス、バッチ・レメディ)は、日本人の心の陰影によく合う。氷と炎のぶつかるダイナミックなシエラネヴァダ山脈の自然から生まれるカリフォルニア・レメディ(FESエッセンス)は、魂の変容を促し、創造性を刺激する。

 これに比べて、オアフのまぶしい陽光とあふれるほど豊穣な自然の中で育つ花々は、その豊かさと光で魂を包み、潤してくれるだろう。

 南方海洋性の島のエネルギーは、日本の魂の深いところに眠っている海洋縄文系の血に呼びかけて、海と風のリズムに沿って暮らしていた頃の古(いにしえ)の記憶を刺激する。

 そんなエネルギーを土壌に育つ植物にも、日本人の魂の古層に呼びかける力があるだろう。

 日本では今、心身両面の急速な西洋・物質文明化が進みすぎ、人々の心と体が民族の魂(Folk Soul)と土壌から乖離し、その生命力が枯渇しつつある。

 民族の魂と、それを育てた海と土にもう一度つながりを結び直すこと。そこから個人と集団の両レベルで自己のアイデンティティを再確立することが、切実に必要とされている。

 植物たちの間を散策しながら、自分の目の前にある大きな計画の形が、ちらりほらりと目に入る。

(2002年9月)

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