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June 24, 2005

体の智恵

 フロリダ在住の知人夫婦から「誕生日のお祝いに」とディナーに連れ出された。野外席のある人気のレストランだが、予約を入れずに出かけたので、しばらく庭で待たされる。

 その間に蚊に食われた。普通の蚊でなく、白と黒の縞模様のついたちょっと凶悪そうな面構えのやつ。

 家に帰ってから、数カ所ずつ食われた左右の腕にアンモニアをぬった。大概の虫さされはこれでおさまるが、今回は全然おさまらず、常軌を逸してかゆい上に、さされた箇所が熱をもっていた。

 翌日、朝っぱらから無性に玄米を食べたくなって一日、玄米、梅干、海草サラダで過ごす。玄米は旅行から帰った後の浄化用に食べるだけで、普段は常食していない。

 夕方になってまだ何か体が欲している。棚を物色していて日本で買ってきた葛粉を見つけ、葛湯を飲むが、まだなにか足りない。と、棚の奥にある小豆に手が伸びる。小豆は味があまり好きでないので(和菓子が苦手)、普段は食べない食品だ。

 なぜ葛だの小豆だの浄化用の食べ物を体が欲すのるか...と考えて、はたと気づき、蚊にさされた箇所を鏡で見ると、広い地腫れをともなって熱をもっている。並の虫さされではない。明らかな免疫反応で、体が戦闘態勢に入っている。

 十数年来のバイブルである民間療法の本を引いたら「毒虫にさされた時の毒消しには小豆」とある。体が訴えていたのはこれか。

 さっそく生小豆を粉にひいて服用。翌日には地腫れはかなりおさまったが、1日数回飲み続け、ついでに小豆を煮て汁を飲む。ビタミンCもどんどん入れてやれ(グラム単位で)。

 徹底抗戦の甲斐あって、夕方には腕の腫れも熱も引いてきた。

 その日の夜のニュースで、日本脳炎に似た症状を引き起こす西ナイルウィルスをもった蚊がフロリダ中に広がっており、近隣の地域でも感染者や死者が出始めていると知った。自分を刺した蚊が実際に病気持ちだったかどうかの確認はできないが、普通ではない体の反応の仕方から見て、可能性はあったかもしれない。

 しかし西ナイルウィルスとは、夏のフロリダは発生する病気の種類までしっかりと熱帯化している。

(2001年8月記)

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