« ボストン美術館の秘密 | Main | ガラパゴスの海 »

June 25, 2005

マンタとダイビング(ハワイ島)

 ハワイ島でのドリームワーク・リトリートが終了。グループのエネルギーが、ダイナミックな火山性の大地、豊かな風と優しい海のエネルギーに呼応し、土地のエネルギー存在たちからの恵みと好意もあって、これ以上願えないほど充実したリトリートだった。

 参加者の創造性が刺激され、絵や歌など様々な形で表現されるのを見るのもすばらしかった。私も島の自然の豊かさに触発されて、島の花からフラワーエッセンスを作った。

 海岸沿いの溶岩性の岩が海の水に洗われる場所で太陽の光を受けさせたため、太陽のように中心部から黄色い光の広がる白のプルメリアは、夏至の日の太陽のエネルギーを受けて、そのあまやかな香りがハートと額のチャクラを開き潤すエッセンスに仕上がった。

 作りたての生のマザーエッセンスをがぶ飲みするなどという不謹慎なこともして、あげく熱を出した(笑)。

 さて、5日間がまるで1日のように過ぎてしまったリトリートの後、参加者の多くは火山(ペレ女神)詣でに出かけた。私は3名のシュノーケラーを連れて、ダイビングに出た。メインは夜のマンタ・ダイブ。

 1本目の夕暮れダイブも、ヘラーズ・バラクーダの大群や数匹のカメ、2mサイズのマンタ1匹(本当は1枚と数えるらしい。個人的には特大のやつは1頭と数えたい)、3匹のマダラトビエイの編隊と出会うなど文句なし。

 船の上から夕日が沈むのを見終わり、あたりが真っ暗になってから2本目を潜る。あらかじめダイブマスターが水中ライトを設置しておいた砂地に集まり、注意しながら砂の上に膝をつく。なにしろこのあたりはウツボが多いので、踏んづけたりするとえらいことになる。

 暗い水の中でそれぞれのダイブライトを上に向けると、光に引きつけられてプランクトンが集まり始める。このプランクトンを食べようとマンタがやって来る。

 やがて他の船のダイバーたちも集まり始め、十分な量のライトで互いの姿が見えるまでになる。篝火のようにライトを上に向けて膝をつき、しきりにあたりをうかがうダイバーたちの姿は、まるで神の訪れを待ちこがれる海の村人のようだ。

 待つことしばらく、2度ほど中サイズのマンタの姿がぼんやりと見えたが、すぐに闇の中に姿を消してしまう。

 昨日は1匹も現れなかったそうだから、今日も... と思いかけた時、巨大なマンタが悠然と姿を見せ、ゆったりと頭の上を通り過ぎた。

 ダイバーの輪の端まで泳ぎすぎると、ゆっくり踊るように体を翻し、再び頭の上を、大きな口を開けてプランクトンをすくっていく。人間をおそれる様子はまったくなく、ぶつかっても別にかまわないといった角度で至近距離を泳ぎすぎる。

 目の前に迫ってくるのにぶつからないよう後ろにのけぞり、後ろ向きに倒れながら、顔の前すれすれを通るマンタの腹部に両腕を広げて測って見たが、差し渡しは4m以上、おそらく5mはある。

 ライトの光で準備される食膳が気に入っているのか、それとも「海の神」を拝むダイバーたちの魅入られた様子を楽しんでいるのか、マンタはこうして50分あまりも舞い続けてくれた。

 上を見ると水面に見えた3つの光は、シュノーケラーたちのライトだろう。

 「光とダイバーの泡の中を、マンタが遊んでいるように見えた」と一人は後で言っていた。

 やがてエアや電池の切れたダイバーたちが少しずつ去って行き、あたりが再び暗くなり始める。1時間を過ぎたところで私のライトも電池が切れ、エアはまだたっぷり残っていたものの、船に戻ることにする。

 船の上でウェットスーツを脱いで、風に吹かれながら空を見上げると、満月。帰途、港へ向けて揺られながら見つめる夜の海にイルカが1頭はねた。

 夢の中の光景と現実の光景が一つにつながることがある...と最近、よく思う。

 それもいいか。夢はもう一つの現実そのものなのだから。

(2002年6月記)

|

« ボストン美術館の秘密 | Main | ガラパゴスの海 »

03. 動物といっしょ」カテゴリの記事