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November 16, 2008

第4チャクラ ハートの力


 第4チャクラはハート・チャクラとも呼ばれる。胸の真ん中に位置し、精神性・魂の働きを司る上位のチャクラ(第7、6、5チャクラ)と、物質レベルを司る下位のチャクラ(第1、2、3チャクラ)をつなぐ場所を占める。伝統的にアストラル体(星気体)の座で、夢や「目に見えない世界」への扉ともされ、内的世界と外的世界をつなぐチャクラでもある。

 ハート・チャクラとアストラル界などについては先の号で触れたので、この号では健康面からその働きについて見ておく。

 第4チャクラの色は緑で、カリフォルニア大学ロサンジェルス校のヴァレリー・ハント博士の実験では、ヒーラーや透視能力者は、240 Hzから400 Hz帯域のエネルギーを「緑色」として識別する。

 臓器ではおもに心臓と血管など循環器系、内分泌腺では胸腺に結びついている。組織レベルでは筋肉に対応する。

 同じ胸部にあっても肺や気管支などの呼吸器は、第5チャクラにつながっている(もちろん、循環器と呼吸器が切り離しがたく結びついているように、第4チャクラと第5チャクラの間にもつながりがあるが)。

 

第4チャクラ:肉体面での影響

 

 第4チャクラ=ハート・チャクラの基本色は緑だが、それも人により、またその時々の体調や精神状態によって、第3チャクラよりで黄色がかかった緑から、第5チャクラよりで青色の濃い緑。また、澄んで透明なエメラルド・グリーンや鮮やかな草色から、目詰まりして重く濁った色合いまで、さまざまだ。

 緑はまた、変化と変容のエネルギーに対応する色で、人生の大きな変化や、内的な変容経験を通過している時、しばしばエネルギーフィールド(オーラ・フィールド)に緑色の光の流れが多く見られる。

 対人関係や対人感情が希薄な人は、ハート・チャクラも色が薄くて寂しい。

 逆に、一見とても世話好きで人と関わっているように見えるのに、胸のあたりが枯渇して寂しい印象を与える人もある。これは多分、不健康なパターンで、自分の健康やニーズを無視してまで人に与える癖がついている人だ。

 胸が重たく感じられている時には、ハート・チャクラも暗雲のようなエネルギーに覆われて暗く見える。胸に強い怒りをため込んでそれを押さえつけている場合には、ハートのあたりがどす黒く見えることもある。

 人間である以上、さまざまな人生の出来事があり、それに伴う感情の浮き沈みがあるのは当たり前だ。しかし、上に上げたような不健康なパターンがあまり長く続くと、心臓や循環器系に送られる生命エネルギーの量が慢性的に少なくなり、体調に影響が出てくる。

 ここで注意が必要なのは、「ハート・チャクラが閉じている=心臓病」ではないし、「すべての心臓病の人=ハートが閉じている人」でもない。人間の健康とエネルギーフィールド(オーラ・フィールド)の関わりは、そんなに単純なものではないのだ。

 上に挙げたような不健康なパターンが続き、ハート・チャクラが十分にエネルギーを採り入れることができなければ、心臓に送られる生命エネルギーの量が不足する。同時に、遺伝や体質的な循環器の弱さ、動脈硬化傾向や、血管の目詰まりを起こすような食生活、喫煙や運動不足などの不健康な生活習慣が重なれば、心臓や循環器系の病気になる可能性はとても高くなるし、すでにその傾向がある人は、症状の悪化が加速される。

 他方、偏見に満ちて頑迷でハートが硬くなっていても、体質的に循環器が丈夫な上に健康な生活習慣を守っていて、心臓病と無縁で暮らしている人もある。反対に、ハート自体はオープンなのに、持って生まれた体質で心臓に病気のある人もある。あるいはハート以外のたとえば第1チャクラや第2チャクラに不調がある場合でも、体質的に循環器が弱ければ、そこに症状や病気が出ることもある。

 自分や自分のクライアントがどのケースなのかを知るには、遺伝、体質、生活習慣、内面生活、エネルギーの状態など、その人の「全部」を見る必要がある。

 だが、どのようなケースでも、ハンズオン・ヒーリングを通してチャクラの目詰まりを浄化し、たっぷり生命エネルギーを補充すれば、体質的にかかりやすい病気の予防や症状の緩和、そして健康の回復の助けになる。

 

 

ハート・エネルギーの強い国

 

 特定の国や民族には、それぞれ基調となるチャクラやオーラの色があることは、これまで繰り返し話してきた。

 私がこれまで経験した中では、インドネシアのバリ島が、ハート&アストラル・エネルギー圏として際立っている。それからフィリピンやブラジル。(アストラル・エネルギー圏=物質世界と霊の世界の間の壁が薄いフィリピンやブラジルが、心霊手術のメッカになっているのはおもしろい。)

 ハート・チャクラ中心の文化の特徴は、文字通り「なんでもあり」の鷹揚さ、「あなたのものは私のもの」的なバウンダリのあいまいさと人間関係の濃密さ、いったん足を踏み入れたら飲み込まれてしまうような親和力というか。

 (ちなみに、日本の男性がよくフィリピン女性に惚れ込んだり、日本の女性がバリ・ジゴロの最高のカモとか言われるのも、普段ハート系のエネルギーに飢えている人にとっては、こういった国の異性のオーラに接するだけで、自分がとても愛されているような気持ちになることに一因があると思う。)

 ハート/アストラル系のエネルギーに満ちた土地で時間を過ごすと、細かなことはどうでもよくなってくる。第3チャクラの分析判断力はスローダウンし、第5チャクラの時間感覚(時間や約束を守ろうという気持ち)も限りなく薄れていく(笑)。

 ヨーロッパでは、地中海沿岸の国々が比較的ハート系のエネルギーが強い。スペイン、イタリア、ギリシャといったあの辺りだ。

 ハワイではマウイ島がハート・エネルギー圏。あざやかな緑におおわれた島の風景だけでなく、土地をおおうエネルギー自体が虹色を伴った美しい緑色で、地元のハワイ系の人たちももちろん、おおらかであたたかい。しかしバリ島やフィリピンなどの濃密なエネルギーと比べると風通しはいい感じだ。

 (他方、アメリカ本土からマウイに来ている移住者や旅行者は、むしろハートのエネルギーや経験を必要としていて、そのために、それが豊かなマウイ島に惹かれて住んだり定期的に訪れる人が多いように思う。)

 

 

第4チャクラのヒーリング

 

 第4チャクラはもともとエネルギーをとり入れるチャクラの一つなので、強い目詰まりなどがなく普通に機能しているなら、素直にエネルギーを流すのが効果的だ。

 ハート・チャクラはまた、(よほどガードが固くなっているのでもない限り)他の人からのエネルギーを感じやすいチャクラでもある。このため、フラワーエッセンスを併用したハンズオンも効果的で、集中研修の実習でも、初めての人でも驚くほどの手応えが得られる。

 訓練されたヒーラーからヒーリングが受けられるなら、本来の手順で行われるキレーションは、全身のエネルギーの滞りをとり、必要なところにエネルギーを補給するので、心臓を含めた循環器系の優れたメンテナンス方法だ。(注1 現在、多くのヒーリングスクールで教えられているのは改変型の手順)(注2 ハンズオン・ヒーリングのエネルギー・キレーションは、医学治療として行われる点滴キレーション療法とは別もの)

 また冠状動脈硬化や虚血性心疾患の症状があり、明らかにハートのエネルギーが滞って目詰まっている場合には、通常のキレーション手順ではなく、リバース・キレーションと呼ばれる別の手順に従う。キレーション前にスキャニングでエネルギーの状態をチェックしておくことは、この理由からも必須である。

 目詰まっているハート・チャクラは、ハンズオンでエネルギーの掃除や浄化をしてもらえるなら、効率もいいし気持ちもいい。終わった後は、胸を中心に心身がすっきり軽くなっているのが感じられるだろう。

 しかし自分でできて、効果的なハート・チャクラのメンテナンス方法もある。それは肉体の心臓のメンテナンスと同じで、運動をすることだ。運動は二通り、心肺機能を高める(息が切れる)運動と、筋肉を整える(筋肉を鍛え、同時に柔軟性を高める)運動。

 脈拍が1分間に120から130を超えるような運動を1回に20分以上、週に3回続けるだけで、心肺機能を高めることができる。同時にオーラ・フィールドのゴミが燃やされ、ハート・チャクラもある程度掃除される。

 心肺機能を高める運動と、平行して適度の筋肉トレーニングを続けていくと、ハート・チャクラの「エネルギーの筋肉」も伸ばされ鍛えられ、「ゴールに向かう持久力」「自分と違う相手や意見を受け入れるゆとり」「変化に柔軟に対応する能力」といった内的変化として経験される。

 自分でできるアプローチの内的なものは、「自分と異なるものを受け入れる」「済んだことを許し、手放す」といった、ハート(こころ、ふところ)を広げる練習をすることだ。それによって、自分のハートをもう少し引き伸ばし、ハート・チャクラのエネルギーの筋肉をストレッチする。

 「自分と意見の違う人を受け入れられない」「強い競争心や嫉妬心を感じる」「自分と異なる相手(人種、文化、性別等)に偏見を持ってしまう」などは、ハート・チャクラのストレッチが必要なサイン。

 日記や専用のノートを用意し、「自分のハートを詰まらせたり縛っている人や経験」を書き出していこう。そして1回に1つ、それについて内省し、自分自身のこだわりや憤りを解いて、その経験や相手を自分の胸の中に受け入れるスペースを作ったり、相手を許して手放すように努める。

 取り組みには祈りを組み合わせてもよく、ハートのテーマを扱うフラワーエッセンスを併用するのも効果的だ。 

 

 

第4チャクラ:ハートの力

 

 第4チャクラが充実している人は、その存在自体が柔軟性と弾力性に富んでいる。

 解剖生理学を勉強した人は、心筋(心臓の筋肉)が、疲れを知らず、おそろしく強くて弾力性に富んでいることを知っているだろう。何しろ、一生休むことなしに鼓動し、全身に血液を送り続けるのだ。

 ちょうどそんなふうに、強くて、しなやかで、休むことをしらず、あらゆる出来事に向かい合って柔軟に対応し、必要に応じて変わっていくことができる。人生を、その幸せさもつらさもともに、しなやかに受け入れ、変わり、生き続けていく力、それがハート・チャクラのパワーだ。

 第4チャクラはまた、第3チャクラとのバランスを必要とする。第4チャクラ/ハートの包容力は、第3チャクラ/自我のバウンダリ(自己の境界)を守る力と合わさって、バランスがとれたものになる。

 第3チャクラに偏ると、判断は知的で、時に渇いて冷たいものになる。しかし第3チャクラのバランスなしに第4チャクラに偏ると、人間関係は無分別で、溺愛や共依存の関係になることもある。中毒患者のエネイブラーなどのように、愛することで相手をだめにしてしまうことすらある。

 第3チャクラと第4チャクラのバランスがとれた人間関係は、論理的で分別に富み、同時に温かさと包容力を備えている。そして自分と相手を守り、大切にすることができる。ここでも、チャクラがそのパワーを発揮するために重要なこと ---- それは他のチャクラとのバランスだということに思い至る。

 そしてもう一つ、ハート・チャクラについて何より大切なこと。

 私たちの心肺機能は、適度なストレスをかけることで鍛えられていく。筋肉も、筋繊維が傷つく程度のトレーニングをがんばって行うことで、超回復を通して太く、強くなっていく。同じことが、ハートにも当てはまる。

 私たちのハートも、つらさや困難に出会い、それを克服していくことで強くなっていく。好きなものを愛することはやさしい。しかし、好きではない相手を、なお人間として受け入れるよう努めることで、ハートはもう少し大きく、もう少し大人になっていく。過去に自分を傷つけた相手を許し、手放すことで、ハートはもう少し深さを増す。

 本物の勇気は、恐れを克服することでしか身につかない。ハートも、人生でのさまざまな経験を通して傷つき、そしてそこから回復することで、いっそう強く、大きく、しなやかになっていくのだ。これがハートの持つ変容の力であり、人間として地上に生きることの意味でもある。

 

エネルギーの海 スピリット通信』2008年11月16日号(vol. 21)

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