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October 15, 2009

言葉の力とチャクラ

 第5チャクラに関連して、言葉の力について少し書いておこうと思う。

 言葉を律するというのは伝統的に、エネルギーを制御するための基本的な訓練の一つだ。神社であげられる祝詞、教会のミサ、そして魔術やファンタジー物語に出てくる呪文などは、言葉のパワーを象徴的に示した例。しかし、言葉を律することでエネルギーを管理し使いこなすことは、本当は日常生活の中でも大切なのだ。

言葉は内面の映し鏡

 ユング派の分析家などならもちろん、言葉のニュアンスやもたらされるイメージに非常な注意を払う。それはある意味、伝統的なシャーマンが細心の注意を払って言葉を扱う態度にも似ている。両者はいずれも、言葉の後ろには膨大な深層意識の領域とパワーが存在するということを知っているからだ。

 もちろんヒーリングに携わる人間も、言葉のもつ力と意識的な使い方については重々心得ておかなければならない。しかし実際には、ヒーリングや精神性について学んでいる人でも、意外と基本ができていないと感じることがままある。あるいは何年かの実地経験を積んで、クライアントに対する基本的な配慮はできても、言葉の力を意識的に使いこなすまでに届いていないなと思うこともある。

 意識的な訓練を経ていない人では、日常的な言葉遣いは、その人の内面のシンプルな映し鏡だ。

 無意識の言葉使いには、成育環境や親の影響が強く出る。とくに人が感情的になった時、口をついて出るのはしばしば、親から自分が言われた否定的な言葉である。子供時代を通して自分の無意識に刻み込まれた否定的な言葉は、我々を縛り、ストップをかけ、あるいは感情的になった時に配偶者や子供、親しい人々にぶつけられて相手を無意味に傷つける。

 心理療法を受け始めた人は、自分の無意識がどれだけ親から詰め込まれた否定的な言葉でいっぱいであるかに気づき、がく然とする。自分のものだと思っていた考えが、実は自分のものではなかったことに気づく。これはとても重要な自己の癒しと成長のステップである。

 自分の言葉使いの無意識のパターンに気づき始めることは、自分について知り始めるための非常に重要な鍵であり、それは精神的な道のりを歩むための最初の一歩でもある。「汝自身を知れ」、そしてそのもっともわかりやすく重要な鍵は、自分の使う言葉なのだ。

言葉とエネルギー

 ライフスクール/School of Healing Arts and Sciencesのフラワーエッセンス療法の集中研修では、「言葉の力」と、祈りやアファメーションについて教えてきた。アファメーションや祈り の言葉は細心の注意を払って選ばれ、そしてエネルギーを以て魂を吹き込む必要がある。

 だが、言葉を律することでエネルギーを管理し、効率よく使う習慣は、生活の一部になるべきなのだ。お祈りをする時だけよい言葉を選んでも、普段の生活で使う言葉に自己否定や悲観的態度、社会や家族から受け継いだ無意識のパターンに染まった言葉を使い続けるなら、どうしてアファメーションが形をとれるだろう。祈りが応えられた時にそれに気づけるだろう。

 言葉を律することが重要なのは、言葉は思考を制し、エネルギーを動かすからだ。我々の内的パターンは言葉に出るが、逆に言葉のパターンを変える時、思考のパターンを変え、内的パターンを変化させることができる。これはエネルギーが肉体に影響し、肉体がエネルギーに影響するのと同じ二方向性の仕組みだ。

 言葉が与える重大な影響をすべての古代文化は肌身に感じており、日本では「言霊(ことだま)」という言い方でそれを表した。「言葉に魂が宿る」、 言葉のもつ生命力とパワーをこう表現したのだ。語り手を離れたあとも言葉は独立のエネルギー体として存在し続け、さまざまな影響を与えると古代の人は感じとっていた。

 人間同士のコミュニケーションだけでなく、祈祷や祝詞など、「神」や目に見えない存在とのコミュニケーションにも、エネルギーの通路としての「神聖な言葉」は欠かせなかった。「祈り」は明晰に言葉という「形」にしなければならないので、なんとなく思ったり、頭の中で考えていてもそれは祈りではない。

 聖職者は本来、言葉の力をマスターした者として「神聖な言葉」、祈りの専門家だった。必要に応じて適切な言葉を選んで祈りを織り上げ、エネルギーという生命をのせて解き放つ。そして言葉にエネルギーをのせることができるためには、すべてのチャクラがよく機能している必要がある。

 とりわけ第1チャクラの生命力と第2チャクラの感情の力は欠かせない。第1チャクラと第2チャクラが充実していない人は、声に力がない。 もそもそと生気のない声で祈りやアファメーションを読まれても、そこには何の実現力もない。

 他方で、言葉の力と沈黙の力は表裏一体だ。逆説的なようだが、沈黙できない人には言葉の力を使いこなすことはできない。いくらしゃべるのがうまくても、時に応じて口を閉じることができない人は、エネルギーを垂れ流しにしているのと同じだ。あるいは一方的に祈りを述べるだけで、祈りに対する答えに耳を傾けることができない。

 必要な時に口をつぐみ、必要な時に明晰に言葉にする。これができる人は、言葉として表現する力と、それを発するタイミングという第5チャクラのパワーを身につけている人である。そしてそれはそのまま、第5チャクラの「音を形にする」「高い世界に描かれた青写真を、物質世界に実現する」能力につながる。


 言葉の力については、ヒーリング・セッションでの言葉の使い方などにからめて、もう少し書く。

エネルギーの海  スピリット通信』2009年10月15日号(vol. 27)

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