不遜な聖職服
聖職用のキャソックが、ようやく思い通りに仕上がった。
一応、アメリカ側の専門店にオーダーを入れて作ってもらったもの。(注文の際に所属教会と資格を確認されたが、改革派教会の牧師のくせに、なぜローマン・キャソックを注文するのかという突っ込みはなかった(笑))
しかしやっぱりアメリカ製、採寸にも関わらずボディラインがダブダブだ。
いや、キリスト教会の思想からすれば、そこはやはり聖職者らしく、体の線などつつましく隠してダブダブに着るべきものなのだろう。
で、ボルネオの自宅に帰ってから、いつも世話になっているお針子さんのところにもっていって、イメージに合わせて手を入れてもらった。
この土地に住んで数少ない便利なことの一つは、「服はオーダーメードが当たり前」という文化がまだ残っていること。町には30軒以上の布地屋があり、その何倍かの数の仕立て屋さんやお針子さんがいる。
好きな布地を買ってもっていき、雑誌の写真かインターネットで見つけた好みのデザインを見せて頼めば、だいたいそんな感じに仕上がる。私は自分で絵を描いてもっていくことも多い。
おまけに仕立て賃はブラウスやスカート1枚が千円以下。今回の直しも、まず身ごろを詰めてもらい、試着をしてさらに詰めるという手間をかけて600円 ほどだ。
以前はマレー系の若い女の子たちがやっているブティックに頼んでいたが、そこはイスラム系の女の子たち。「かわいらしいのだが、どうも保守的」という謎の仕上がりが今一つ好みに合わず、中国系のおばちゃんが仕切っている別の店へ。
ここはなかなかセンスもよく、「どんなデザインでも、ウェストを絞って全体のラインはすらりと」という私の好みもすぐに覚えてくれた。最近は新しいオーダーをもっていっても採寸すらされないが、いい感じに仕上がってくる。
こうして『マトリックス』風の、不埒にスマートなキャソックが完成(笑)。
私の次なる野望は、これを原型に、任職時にいただいたストールの青薔薇色か、カタリ派の司祭が着ていた緑青に近い布を探して、キャソックに作ってもらうことだ...。
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